「国立国会図書館」に「電子書籍」と「紙書籍」を献本・納本しよう

条件・ルール

Amazonで販売した「電子書籍」やPOD出版で販売した「紙書籍」は、「国立国会図書館」に納本・献本することができます。
このページでは、その納本での注意事項を解説します。

「国立国会図書館」への納本について

本を制作したら「国立国会図書館」へ、納本する必要があります。
これは、「市場に出回っていない個人的に印刷した本(自費出版)」や「ISBNが付いていない本」も対象になります。
また、「電子書籍」と「紙書籍」は、同じ内容であったとしても別々で納本します。

献本・納本について
  • 電子書籍:2023年1月1日以降に出版・公開した全ての電子書籍に納本義務がある
  • 紙書籍:頒布目的で相当部数作成された全ての出版物に納本義務がある

納本しなかった場合、「電子書籍」では罰則は無いですが、「紙書籍」では罰則があります。
ただ、罰則があるといっても、今まで適用された事例はありません。

電子書籍を「国立国会図書館」に納本しよう

電子書籍を納本すると「国立国会図書館(東京本館)」「国立国会図書館(関西館)」「国際子ども図書館」の施設内でのみ、電子書籍が閲覧できるようになります。
Amazonの独占販売で無い場合は、下記リンクのように誰でも読める状態で、ネット上に電子書籍を公開することも可能です。
▶「国立国会図書館」に納本した書籍

ちなみに納本後、データベースに掲載される迄は、数か月から1年ほど時間がかかります。

POD出版した「紙書籍」を納本しよう

国会図書館では、100部以上の頒布を目的に作成された出版物が収集対象になります。
長期保存されるので、その中でも製本された本(ホチキス留め等の簡易ではない物)が対象です。

ただし、AmazonのPOD出版の場合は違います。
なぜなら、注文が入ってから印刷・販売を行うからです。
そのためPOD出版の「紙書籍」を納本する場合は「100部」ではなく、「15部以上」の販売実績が必要です。

「国立国会図書館」への納本義務は1部のみですが、2部目を納本すると、原則1部目を「国立国会図書館(東京本館)」。
2部目を「国立国会図書館(関西館)」で所蔵します。

絵本などの児童書の場合は「国際子ども図書館」の方に所蔵されます。
そのため児童書の場合は、2部送付するメリットはありません。
ちなみに納本後、データベースに掲載される迄は、1~2か月ほど時間がかかります。

電子書籍と紙書籍の再納本について

同じ本を再納本することも可能です。
例えば初版を納本して、大幅に加筆修正した2版を再納本する。
ということができます。
この場合、最初の初版と2版、両方が国立国会図書館に保管されます。

ただし電子書籍の場合は、誤記の訂正などの軽微な修正は、内容に変更ないものとして、再納本の対象になりません。
また紙書籍の場合は、誤記の訂正などは、正誤表などを納本済みの書籍に添付するなどの対応になることがあります。

「国立国会図書館」に納本しよう

「国立国会図書館」に納本を行うと、あなたが作った本が、人類の資産として永久に残り続けます。
人類のためにも、本を制作したら「国立国会図書館」に納本するようにしましょう。

納本が完了しても「国立国会図書館」からの通知はありません。
毎日、膨大な数の本をさばくので、無理もない話です。
そのため納本が完了したのかは、自分で「国立国会図書館オンライン」で検索を行い、確認を取りましょう。
▶「国立国会図書館オンライン」はコチラ


【参考文献】

Q1:どんなものを納めなければならないのですか?
A1:原則として、頒布を目的として相当部数作成されたすべての出版物です。図書、雑誌・新聞だけでなく、CD、DVD、ブルーレイ、レコード、楽譜、地図なども対象となります。
また、社史・団体史等の自費出版でも、相当の部数を作成し配布されているものは納本の対象となります。ただし、ホチキス留めなど簡易綴じのもの、広く一般に公開することに支障があるものなどは、納本の対象とはなりません。

Q2:何部納めればよいですか?
A2:納入義務があるのは1部です。ただし、2部目をご寄贈いただきますと、原則として、1部目を東京本館で、2部目を関西館で所蔵することとなります。

Q6:初版の刊行部数が決まっていない出版物(オンデマンド出版等)については、どのように考えればよいですか?
A6:オンデマンド出版の場合は、15部が実際に頒布されたことを基準とします。

Q10:納本された出版物はいつまで保存されるのですか?
A10:期限はありません。保管に適した環境の書庫で、可能な限り永く保存し、利用に供します。

引用元:国立国会図書館「Q&A―企業・団体、個人」(参照日:2023/04/11)

Q.オンライン資料収集制度に罰則はありますか?
A.罰則はありません。

Q.紙媒体とオンライン資料がある場合は、どちらか一方だけを納めればいいですか?
A.紙媒体とオンライン資料は別の資料として扱いますので、両方とも納入をお願いします。
ただし、すでに納本制度により納入した紙媒体の図書または逐次刊行物とオンライン資料が同一の版面であることを、出版者の申出により確認できた場合、オンライン資料は納入の必要はありません。

引用元:国立国会図書館「よくあるご質問:オンライン資料の納入」(参照日:2023/04/11)

※現在、納入いただいたオンライン資料が利用に供されるまで、数か月から1年程度、お時間を頂戴しています。個別資料の利用提供開始時期をお伝えすることはできません。ご理解賜りますよう、お願いいたします。

(2)納入義務対象資料
インターネット等で出版(公開)される電子情報のうち、次の要件に当てはまるものが、国立国会図書館法第25条の4に基づく納入義務の対象です。

出版(公開)日に関する要件

  • 無償かつDRMなしの資料:平成25年(2013年)7月1日以降に出版・公開したもの
  • 有償またはDRMありの資料:令和5年(2023年)1月1日以降に出版・公開したもの
引用元:国立国会図書館「オンライン資料収集制度(eデポ)」(参照日:2023/04/11)
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