【面白い本の作り方】面白さの基本は予想外。展開を飛躍させる

面白い本の作り方

面白さの基本は予想外です。
なぜなら予想内であれば、そもそも読む必要がないからです。
人は予想できないので、刺激を求めて、その本を読んでくれます。

この面白さは予想外という考え方は、絵本、漫画などの創作物に限りません。
ビジネス書、図鑑、写真集など、全ての書物に当てはまります。
読者は、そうだったのか、知らなかったと予想外を求めているのです。

構成を起承転結に振り分ける

書籍の構成は、起承転結に振り分けることができます。
起は書籍の土台です。
この本が、どういう本なのかという説明をします。

承では、起で作った土台を裏切ります。
つまり予想外を盛り込みます。
ここで重要なのが、起で予想できる土台を作っているから、承でその予想を裏切ることが出来るということです。

転では、予想外の更に予想を裏切ります。
つまり展開を飛躍させるのです。
そして最後に結で終わりです。

転で展開を飛躍させる

転で展開を飛躍させる。
と説明しましたが、どういうことなのか深堀りしたいと思います。
この起承転結の説明で最適な例として、アメリカのアカデミー賞の最優秀作品賞も受賞した「パラサイト 半地下の家族」という映画を元に説明をします。

「パラサイト 半地下の家族」から見る起承転結」

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※ここからは「パラサイト 半地下の家族」のネタバレを含みます。
映画「パラサイト 半地下の家族」のテーマは「貧富の差」です。
あらすじは、半地下に住む貧乏な家族が、金持ちの家族の元に寄生する話となっています。

まず起では、主人公であるキム一家が貧乏であるという紹介から始まります。
つまり、これが物語の土台です。
そして承では、キム家の長男ギウが、金持ちのパク家に家庭教師として潜り込みます。
更に妹、母、父も、自分たちが家族というのを隠して、全員パク家に寄生します。
この貧乏なキム一家が、金持ちのパク一家に侵食していく様は予想外で、観客を引き込んでいきます。

そして遂に転です。
パク一家の留守中に好き勝手に豪遊していたキム一家は、パク家に謎の地下通路があることに気づきます。
実は、その地下通路には、元家政婦の旦那が住んでいました。
他にもパク家に寄生する家族がいたのです。
そこで貧乏人vs貧乏人というバトルが始まるのです。

この「パラサイト 半地下の家族」の転は、かなり飛躍しています。
しかしテーマである「貧富の差」からは逸脱していないのです。
更に、この転により、本当にこの先の展開が読めなくなります。
予想外の更に予想を裏切っているのです。
「パラサイト 半地下の家族」は、この構成の素晴らしさから、アカデミー賞の最優秀作品賞に輝いたのではないかと思います。

まとめ

今回は「パラサイト 半地下の家族」を例に説明させて頂きましたが、この「面白さは予想外」。
そして、「転で展開を飛躍させる」というのは、全ての書物に当てはまります。
この2点を意識することで、あなたの書籍も面白くなるかもしれません。

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